2010年02月12日

『WICKED』…著者;マグワイア

『WICKED』…著者;マグワイア ソフトバンククリエイティブ





同名ミュージカルの原作になった、『オズの魔法使い』のスピンオフ作品。
『オズの魔法使い』は、有名な童話の例に漏れず、裏を読まれやすい作品みたいです(例えば、桃太郎の『鬼が島』はどこのことなのか、とか、赤ずきんで『狼』が象徴するものは何か、のように)。
よく言われるのは、この作品世界は当時のアメリカを風刺したものだ、ということ。
作者のボーム自身はそういった見方を否定していますが、この小説『WICKED』はそんな裏読みをとことんまで膨らませた作品です。

『オズの魔法使い』の悪役、西の魔女エルファバの伝記的なお話。
不穏な政治情勢の中で彼女が誕生するところから、ドロシーによって殺されるまでのエピソードが、淡々とした筆致で描かれています。
緑色の肌を持ち、水アレルギーの彼女は、ひねくれてはいるけれど、意外にいい人間。
むしろ、オリジナル作品でドロシーを導いた北の魔女のほうが性格が悪いです。
それなのになぜ、エルファバは悪役になってしまったのか。
作品中では、病んだ社会と偏見が、彼女に他の選択肢がない状況にまで追い込んでいく様子が精密に描かれています。

ところでミュージカル版は、かなり原作を修正しているとのこと。
確かに舞台の、宣伝では、北の魔女と西の魔女のあいだに友情があったみたいな言い方をしているのに、本の中ではそういった部分があまり目立たなかったので、変だと思っていました。

どうでもいいけど、オズの魔法使いに関するウィキペディアの記事作品の背景とかは詳しいのに、肝心のストーリーが書いてないのがおかしい。

ミュージカル「ウィキッド」劇団四季版




劇団四季ミュージカルBOOK『ウィキッド』のすべて

posted by kbk-mzp-ck9000CP at 19:36| 東京 🌁| Comment(0) | 書評・ストーリー物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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